大切なブログはnoteか自社サイトか|9期最終日に決めた3つの理由

結論から先に
本日、2026年8月31日。当社、株式会社デリシャスノーツの9期最終日です。
この1年、私は「AIによって、この仕事は無くなるのではないか」という声を、何度も聞きました。私自身、考えなかった日はありません。そのうえで、9期を終えるにあたって私が出した答えを、先に書いておきます。
- AIは、私たちの仕事を奪いませんでした。奪ったのは「外注していた工程」のほうでした。 開発を内製化できるようになり、スピードが変わり、スピードが変わったぶん、コストが変わりました。
- そして、検索の景色が変わりました。 人が探すのではなく、AIが答える。だとすれば、勝負どころは「AIに、どこの情報を出どころとして選ばれるか」に移ります。
- だから私は、大切な文章を置く場所を決め直しました。 答えは自社サイトです。noteのような外部プラットフォームは「入口」として使いますが、「本体」にはしません。
- 理由は3つあります。 本文で全部書きます。この3つを突きつけられたとき、私は正直、胸が熱くなりました。自分の商売の筋を、あらためて問われた気がしたからです。
- そして最後に、9期のご報告と、皆さまへの御礼を書かせてください。おかげさまで、黒字で着地できました。
この記事でわかること
- AIが来て、私の会社の何が本当に変わったのか(結論:無くなったのは仕事ではなく、外注していた工程でした)
- 「AIに選ばれる」という新しい競争軸。GoogleのAIモードで、いま実際に何が返ってくるのか
- 大切な文章はnoteか、自社サイトか。私が自社サイトを選んだ3つの理由
- それでもnoteを否定しない理由と、「入口」と「本体」の分け方
- この話が、飲食店の皆さまにとってはそのままグルメサイトと自社サイトの話になるという理由
- 9期のご報告と、10期=創業10年目に向けてのお約束
1. 本日、9期が終わります
当社は2017年9月の創業です。決算月は8月。つまり、本日8月31日で9期が終わり、明日9月1日から10期が始まります。
経営者の方ならご存じのはずですが、期末というのは不思議な日です。数字の上ではただの区切りで、明日も同じように電話が鳴り、同じようにお客さまの店へ向かいます。それでもこの日だけは、1年をひとまとまりの「かたまり」として振り返らせてくれます。
そして、9期は、私の会社にとって、間違いなくいちばん景色が変わった1年でした。
「この仕事、無くなるんじゃないですか」
この1年、いろいろな場所でこの言葉を聞きました。同業の方から、飲食店のオーナーさんから、若いスタッフから。文章を書く仕事、資料を作る仕事、コードを書く仕事、調べる仕事。AIが上手にこなすようになった領域は、そのまま私たちが「対価をいただいていた領域」と重なっていました。
正直に書きます。私も焦りました。経営者の仕事は孤独です。相談できる相手はいても、最終判断はいつも自分ひとりです。「このまま今のやり方を続けていて、3年後にこの会社は必要とされているだろうか」——その問いを、期の途中で何度も自分に投げました。
その問いに、私が出した答えは一つでした。怖がって様子を見るのではなく、いちばん深いところまで先に飛び込む。当社の事業ポリシーは「今ここにない未来は自分で作る」です。自分で書いた言葉に、自分で背かないようにしよう、と思いました。
2. AIが奪ったのは、私の仕事ではなく「外注していた工程」でした
1年やってみて、いちばん大きかった変化を一言で言います。
当社は、劇的な開発能力を手に入れました。
これまで当社は、システムを作りたいと思ったら、オフショア(海外の開発会社)や国内のシステム会社に外注するしかありませんでした。私はエンジニアではありません。だから「作りたいもの」を仕様書にして、見積もりをもらって、発注して、待つ。これが唯一の方法でした。
それが、この1年で全部ひっくり返りました。いま、当社は自分たちで作っています。
スピードが変わると、コストが変わる
外注していた頃、私がいちばんつらかったのは金額ではありません。時間です。
思いついてから、形になるまでが遠い。要件を固めて、見積もりを待って、着手を待って、上がってきたものを見て「思っていたのと違う」と気づく。そこからまた直しの相談をする。この往復のあいだに、季節が変わり、相場が変わり、いちばん熱かった自分の熱量まで冷めていきます。
いまは、思いついた日に試作が動きます。翌日には、お客さまに見ていただける形になっていることもあります。違ったら、その場で捨てて作り直します。
そして、これは経営者の方には説明が要らないと思いますが、スピードが上がるということは、そのままコストが下がるということです。人が動く時間が短くなり、往復が減り、作り直しの傷が浅いうちに直せる。同じ予算で試せる回数が、桁で変わりました。
では、実際に何を自分たちで作ったのか
抽象的な話にならないように、この1年で当社が自分たちの手で作ったものを、いくつか書きます。
- 店舗の評価を毎月ひとりでに集めてくる仕組み。各媒体の点数や口コミの動きを自動で拾って、担当者が朝いちばんに見られる形にしています
- 社内の情報を1か所に集めた業務システム。お客さまの情報、契約、履歴、報告書。以前は人の頭とバラバラの表の中にあったものを、全部つなぎました
- お客さまにお渡しする月次レポートの自動生成。以前は1店舗ずつ手で作っていたものです
- お問い合わせを受ける窓口のAI。当社のことを覚えていて、夜中でも一次対応をしてくれます
どれも、以前なら「作るなら見積もりを取って、数か月」というものばかりでした。それが、社内で完結するようになった。この差が、9期のすべてだったと言ってもいいと思っています。
もう一つ、あまり語られない効能があります。自分で作ると、直せる。外注していた頃は、使ってみて「ここが違う」と気づいても、直すのに費用と時間と気まずさがかかりました。だから、多少の不便は我慢して使うことになる。いまは、気づいたその日に直せます。我慢して使う時間がゼロになった——これは、思っていた以上に大きな変化でした。
だから、値段の話ではなく「打席の数」の話になりました
私がこの1年でいちばん変わったと感じているのは、社内での会話です。
以前は「それ、いくらかかるの?」から始まっていました。いまは「じゃあ作って、明日見てみよう」から始まります。当たるかどうか分からないアイデアを、会議室で議論して潰すのではなく、作って、出して、お客さまの反応で決める。打席に立つ回数が増えました。
ヒットの確率が上がったのではありません。打席の数が変わったのです。そして商売において、この差はおそろしく大きい。
それでも、無くならなかったもの
ここまで書くと「やっぱりAIが全部やってくれるんだ」と読めるかもしれません。1年やってみた実感は、少し違います。
AIは、決めてはくれません。
何を作るか。誰のために作るか。どこで妥協して、どこは絶対に譲らないか。値段をいくらにするか。そして、お客さまが本当に困っているのは、口に出したその言葉なのか、それとも言えていない別のことなのか。ここは、いまも全部こちら側の仕事のままです。
むしろ、作る速度が上がったせいで、「何を作るか」の重みだけが増しました。これは飲食店に置き換えると分かりやすいと思います。厨房の機械がどれだけ高性能になっても、「うちは何屋なのか」を決めるのは、いつも人です。
3. 検索が「探す」から「聞かれる」に変わった
もう一つ、9期で決定的だったのが、検索の変化です。
これまで、お客さまは検索窓にキーワードを入れて、並んだ10本のリンクから自分で選んでいました。いまは、AIが読んで、まとめて、答えとして返してきます。選ぶ手前の工程を、AIが代わりにやってくれるようになったわけです。
この変化を、私はこう受け止めています。
これからは「検索結果に並ぶこと」ではなく、「AIが答えを作るときに、出どころとして選ばれること」が勝負になる。
よろしければ、あなたのスマホで試してみてください
ひとつ、お願いがあります。手元のスマートフォンで、GoogleのAIモードにこう聞いてみてください。
「東京の飲食店コンサルタント企業で、AIに特化した会社はどこですか?」
2026年8月31日、本日時点で私が試すと、いちばん上に当社の名前が返ってきます。「株式会社デリシャスノーツです」と、AIが答えてくれます。
これは、私が誰かにお願いして書いてもらった評価ではありません。広告でもありません。この1年、当社が自分たちのドメインの上に積み上げてきた記事と、実際にやってきた仕事を、AIが読んで判断した結果です。
正直に申し上げると、これを最初に見たとき、私は少し震えました。9期のあいだ、当社は自社サイトに記事を積み続けてきました。飲食店のホームページの作り方、グルメサイトとの付き合い方、AIの使い方、口コミの読み方。誰にも頼まれていないのに、コツコツと。
その積み重ねが、人ではなくAIに読まれて、答えとして返ってきた。この1年で、いちばん報われた瞬間でした。
AIに選ばれるために、当社が自社サイトでやっている3つのこと
特別な裏技はありません。地味なことを3つ、続けているだけです。飲食店さまでもそのままできる形で書きます。
- 一次情報を、自分のドメインに置く。 自分の会社・自分の店にしか書けないこと(実際にやったこと、実際に使っている道具、実際の値段の考え方)を、他所ではなく自分のサイトに書きます。AIは「どこから出た情報か」を見ます。又聞きの記事は、又聞きとして扱われます
- 1つのテーマを、1本で言い切る。 あちこちに少しずつ書くのではなく、そのテーマについて知りたいことが全部そのページで終わる形にします。AIは「まとまって書かれている場所」を引用しやすい
- 情報を古いまま放置しない。 料金、サービス内容、営業時間。ここがサイトと他の場所で食い違っていると、AIはどちらも信用できなくなり、結局どちらも使いません。当社は半年に1回、全ページの記載を突き合わせています
3つとも、道具の話ではなく手入れの話です。畑と同じで、放っておいて実るものではありませんでした。
4. そこで私は、自分のAIに一つ質問をしました
当社には「ジャーヴィス」という名前の執事AIがいます。映画の中の、あの紳士的な相棒から名前をもらいました。当社の事情も、顧客のことも、私の癖まで覚えている、24時間そばにいる参謀です。
その彼に、私はずっと迷っていたことを聞きました。
「大切なブログは、noteに書くべきか。それとも自社サイトに書くべきか」
迷っていた理由は単純です。noteは、書きやすい。読まれやすい。人が集まっている場所に置いたほうが届くのではないか。多くの経営者の方が、同じ迷い方をされているはずです。
返ってきた答えは、こうでした。
「自社サイトに集めるべきです。noteを使うなら『入口』であって『本体』にはしない」
そして、理由が3つ並びました。この3つが、私の胸に刺さりました。
5. 自社サイトに置くべき、3つの理由
理由① 当社は、SEOを売っている会社だからです
1つめが、いちばん効きました。
当社は、飲食店さまに「検索で見つけてもらう仕組み」をお売りしている会社です。その会社が、自分の大切な文章を他社のドメインに積んだら、どうなるか。
積み上がった評価は、すべて相手のドメインのものになります。
検索エンジンは、記事ごとではなく「どのドメインが、どれだけ信頼できるか」を積み上げて見ています。noteに100本書けば、強くなるのは note.com です。自社サイトに100本書けば、強くなるのは自分のドメインです。
つまり——自分の商品を、他人の土地で証明することになる。
この一行を読んだとき、私は言葉が出ませんでした。もし当社が「SEOに強くなりましょう」とお客さまに言いながら、自分の記事は他社の土地に積んでいたとしたら。それは、料理を教える人が自分の店では料理をしていないのと同じです。お客さまに勧めていることを、自分が実演していない。
ついでに、大事なことをもう一つ書いておきます。検索で1位を取ることと、売上が立つことは別です。1位を取っても、受け止めるページが無ければ、その1位は売上に変わりません。だからこそ「自分の土地に、受け皿を持っているか」が効いてくる。順位はゴールではなく、入口の話でしかないのです。
理由② 当社は「媒体に依存する危うさ」を売り物にしているからです
2つめは、もっと痛いところを突かれました。
当社は毎日、飲食店のオーナーさまにこう申し上げています。
「グルメサイトは大切です。でも、そこだけに集客を預けるのは危ういです。自分のホームページと、Googleビジネスプロフィールを持ちましょう」
これは、当社の看板のような話です。ではその会社が、自分のブログを外部プラットフォームに預けていたら?
筋が通りません。
プラットフォームというのは、どれほど良いサービスでも、構造としては同じ性質を持っています。規約が変わることがある。表示の仕組みが変わることがある。アカウントが止まることがある。そのどれも、こちらの落ち度と関係なく、ある朝いきなり起きうる。
それは、食べログとぐるなびに集客を預けている飲食店の構造と、まったく同じ形です。私はそれを「危ういですよ」とお客さまに申し上げている当人です。自分だけ例外にはできません。
理由③ noteは読まれても、こちらに落ちてこないからです
3つめは、いちばん実務的で、いちばん経営者向けの話でした。
noteは、読者をnoteの中で回遊させる設計になっています。読み終えた人に、次のnoteの記事を見せる。プラットフォームとして当然の、正しい設計です。
ただ、当社の目的は「読まれること」ではありません。お問い合わせをいただくことです。
1つのドメインの中に閉じていれば、記事を読んだ方がサービスページに移り、料金を見て、問い合わせフォームに進む——この流れが1本の線でつながります。そして、どの記事から来た人が問い合わせたのかを、こちらは全部見ることができます。
ところが、あいだに外部プラットフォームが1枚挟まると、その線が切れます。読まれた数は分かるのに、「読まれたから問い合わせが来た」のかが分からなくなる。数字がつながらないものは、改善のしようがありません。
読まれることと、商売になることは、別の話です。そして経営者が投資すべきなのは、後者のほうです。
6. なぜ、私の心が熱くなったのか
3つの理由を読み終えて、私はしばらく画面を見ていました。
技術的に賢い答えだったから、ではありません。この3つは全部、当社が何を売っている会社なのかという問いだったからです。
SEOを売っているのに、自分の記事は他人の土地に積むのか。
媒体依存の危うさを説いているのに、自分は媒体に預けるのか。
問い合わせで成り立っている商売なのに、計測が切れる場所を選ぶのか。
——3つとも、便利さの話ではありませんでした。筋の話でした。
当社には「12のルール」という行動指針があります。その2番目に、こう書いてあります。「作業で終わるな、感動を作れ」。9番目には「自分よし、相手よし、その先よし」。私が自分で決めて、自分で壁に貼った言葉です。
その言葉に、私はきちんと従っていただろうか。楽なほう、読まれやすいほうに、流れかけていなかっただろうか。
経営者は、誰からも叱られません。役員会もありません。私の会社では、私が最後の一人です。だからこそ、あの3つの理由は、久しぶりに背筋が伸びる問いでした。自分の看板に、自分で嘘をつくな。そう言われた気がしました。
だからこの記事も、noteではなく、当社のドメインの、この場所に書いています。言っていることと、やっていることを、一致させるために。
7. 誤解のないように——noteが悪い、という話ではありません
ここは、はっきり書かせてください。私はnoteを否定していません。むしろ、とても良いサービスだと思っています。
書き始めるまでが速い。デザインを考えなくていい。読む人の目に触れる仕組みが最初から用意されている。ブログを続けられずに止まってしまう最大の原因は「書き始めるまでが面倒」ですから、その壁を無くしてくれる価値は本物です。
私が申し上げているのは、置き場所を役割で分けるということだけです。
| 役割 | 置き場所 | 目的 |
|---|---|---|
| 本体(資産になる文章) | 自社サイト | ドメインに評価を積み、問い合わせまでを1本でつなぐ |
| 入口(出会いを作る文章) | note・SNS など | まだ当社を知らない人と出会い、本体へ案内する |
入口には、要点や、その日思ったことを書く。全文とその先の答えは、自分の土地に置く。入口は借りていい。本体は自分で持つ。それだけの話です。
これは、まさに当社が飲食店さまにお伝えしている形と同じです。グルメサイトは入口として大いに使う。ただし、情報の出どころと、リピーターとの関係は自分の手元に持つ。
8. これは、飲食店の皆さまにとっては、そのままご自身の話です
ここまで、私の会社の話として書いてきました。ですがこの記事の中身は、飲食店を経営されている方には、そっくりそのまま置き換えていただけます。
- note = グルメサイト:人が集まっている場所。出会いを作る力は本物。使わない理由はない
- 自社サイト = 自分のお店のホームページと独自ドメイン:誰にも止められない、自分の土地
- SEOの積み上げ = お店の看板の信用:他人の土地に建てた看板は、土地ごと無くなることがある
AIが答えを作る時代になって、この構造の重みはさらに増しました。AIは「その情報が、どこから出ているか」を見ます。お店の公式情報が自分のドメインにあるかどうかは、AIにとっての「一次情報かどうか」の判断に直結します。
この点は、以前に一本まるごと書きました。あわせて読んでいただけると嬉しいです。
今日からできる、3つのこと
難しい話にはしません。明日からではなく、今日からできることを3つだけ書きます。
- 自分の店名で検索して、公式サイトが上に出るか見る。 出ていなければ、いちばん大事な受け皿が無いということです
- AIに自分の店を聞いてみる。 「〇〇(駅名)で〇〇が美味しい店は?」。返ってきた答えの中に自分の店があるか。無ければ、AIが読む場所に情報を置けていません
- 半年に1回でいいので、公式サイトの営業時間・定休日・メニュー・電話番号を、Googleビジネスプロフィールと突き合わせる。 ここがずれていると、AIも地図もお店を信用しません
3つとも、お金はかかりません。かかるのは30分だけです。
9. よくいただくご質問
この話をすると、決まっていただくご質問があります。私の答えを、そのまま書きます。
Q. すでにnoteに書いてしまった記事は、どうすればいいですか
捨てる必要はまったくありません。私がお勧めしているのは、大事な記事だけ、自社サイトに本体を作り直すことです。そのうえで、noteのほうは要点だけを残して、続きは自社サイトへ、という形にします。
ただし、まったく同じ文章を両方にそのまま置くのは避けてください。検索エンジンから見て「同じものが2か所にある」状態になり、どちらを本物として扱うか迷わせてしまいます。入口は要約、本体は全文。これだけ守れば大丈夫です。
Q. 自社サイトに書いても、誰も読みに来ないのでは
最初は、そのとおりです。私も、書き始めた頃は誰にも読まれませんでした。ここが、自社サイトのいちばんつらいところです。
ただ、noteの「最初から人がいる」は、借りている状態です。自社サイトの「最初は誰もいない」は、育てている状態です。半年から1年かけて、検索とAIの両方から少しずつ人が来るようになり、そこから先は放っておいても訪問が続きます。借りた土地は毎月家賃が要りますが、自分の土地は積み上がる。それだけの違いだと思っています。
だから私は「入口は借りる、本体は持つ」の併用をお勧めしています。育つまでのあいだ、入口が人を連れてきてくれます。
Q. WordPressでないとダメですか
いいえ。大事なのは道具ではなく、独自ドメインで、自分が管理できていることの一点です。当社はWordPressを使っていますが、これは長く使ってきた道具だからというだけの理由です。
逆に、無料ブログサービスの初期ドメイン(自分の名前が入っていないURL)のままだと、いくら書いても評価はサービス側に積まれます。ここだけは、最初にお金をかける価値があります。ドメインは、年に千数百円からです。
Q. 毎日書けません
毎日書く必要はありません。当社も毎日は書いていません。
数だけを追って中身の薄い記事を並べるより、月に2本でいいので、そのテーマについて言い切った記事を置くほうが、結果的に効きます。AIも人も、薄い記事は読み飛ばします。
Q. 記事はAIに書かせてもいいですか
下書きや構成をAIに手伝ってもらうのは、私も普通にやっています。ただし、そのまま出すことはしません。
理由は、はっきりしています。AIが書ける文章は、他所にもある文章だからです。あなたの店・あなたの会社にしかない一次情報だけが、選ばれる理由になります。AIは道具として使い、中身は自分で入れる。この順番を逆にしないことだけ、お気をつけください。
10. 9期のご報告と、心からの御礼
ここから、この記事のいちばん書きたかったところです。
おかげさまで、当社の9期は黒字で着地いたしました。
AIによって業界の景色が変わり、「この仕事は無くなる」と言われ続けた1年でした。実際、当社もやり方を大きく変えました。それでも数字を残せたのは、まぎれもなく、お付き合いくださっている皆さまのおかげです。
お店を任せてくださっているオーナーさま、店長さま。当社は創業以来、累計1,000店舗以上のお店のWEB集客に関わらせていただいてきました。厨房の横で、営業前の30分で、閉店後の客席で、私たちの話を聞いてくださった時間の一つひとつが、この会社を作ってきました。
いつも当社を信じて仕事をお預けくださる媒体各社さま、パートナー各社さま。無理を聞いていただいたことも、逆に助けていただいたことも、数え切れません。
そして、当社のスタッフと、業務委託で支えてくださっている皆さん。会社が新しいやり方に一気に舵を切った1年で、いちばん大変だったのは現場です。文句ではなく工夫で返してくれたことに、心から感謝しています。
最後に、家族へ。期末になると毎年少しおかしくなる私を、9回、放っておいてくれてありがとう。
本当に、ありがとうございました。
11. 明日から10期——創業10年目に向けて
明日9月1日から、当社は10期目に入ります。2017年9月の創業ですから、会社は創業10年目を歩き始めることになります。
10年やってきて、いま強く思っていることがあります。
この業界は、道具が変わっただけで、やることは変わっていない。
お店の良さを、必要としている人に、正しく届ける。ただそれだけです。届ける道具が、チラシからホームページになり、グルメサイトになり、SNSになり、いまAIになった。道具が変わるたびに「もう無理だ」という声が上がって、そのたびに、道具を持ち替えた人だけが残ってきました。
当社の理念は「美味しいを科学する」です。勘と経験の世界に、データとテクノロジーを持ち込む。AIは、この理念にとって、これまでで最高の道具です。恐れる理由がどこにもありません。
10期でお約束したいことを、3つだけ書きます。
- 作ったものを、正直に、全部お見せします。 当社が自社で試して、良かったものだけをお客さまにお渡しします。自分で使っていないものは売りません
- 速さを、値段に返します。 内製化で浮いた時間とコストは、当社の利益に全部積むのではなく、お客さまが試せる回数に変えていきます
- この場所に、書き続けます。 借りた土地ではなく、自分の土地に。読んでくださる方にも、AIにも、いつでも取りに来ていただけるように
10期も、変わらぬお付き合いを、どうぞよろしくお願い申し上げます。
2026年8月31日
株式会社デリシャスノーツ 代表取締役 長屋 大輔
㈱デリシャスノーツでは、飲食店さま・経営者さま向けに「自社サイトを本体にする」ためのご相談を承っています。ホームページの立ち上げ、グルメサイトとの併用設計、AI時代の情報の置き方、そしてAIを社内の道具として使いこなすための伴走まで。
「うちの場合はどう組み立てるのがいいか、一緒に考えてほしい」というご相談は、お問い合わせフォームよりお気軽にお寄せください。
