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飲食店のホームページで集客できない原因は、ほぼ同じです|累計1,000店舗の現場から

# 飲食店のホームページで集客できない原因は、ほぼ同じです|累計1,000店舗の現場から

目次

この記事でわかること

  • 5分でできる「まず確認する3つ」と、原因を4段階に切り分ける手順
  • 集客できない原因の多くが「独自ドメインという資産の使い方」に行き着く理由
  • 検索されない/地図に負ける/情報が古い/導線が切れている/写真が弱い、の見分け方
  • 地図検索(MEO)とAI検索の両方で、自店ドメインが「情報の出どころ」として効く仕組み
  • 同じ原因で人も採れていない——独自ドメインのメールアドレスと採用の関係
  • 自店をその場で採点できる34項目の自己診断チェックリストと、見るべき5つの数字

「作ったのに、1件も問い合わせがないんです」

この言葉を、私はもう何百回聞いたかわかりません。

先日も、ある居酒屋のオーナーからご相談をいただきました。開店に合わせてホームページを作り、ロゴも整え、料理写真もプロに撮ってもらった。デザインは正直、私が見ても素敵でした。それでも半年経って、サイト経由の予約はゼロ。問い合わせフォームに届いたのは、営業メールが数通だけ。

「ホームページって、結局意味ないんですかね」

そうおっしゃった時の、あの少し疲れた表情を、私はよく覚えています。安くない金額を払って、休みの日に写真の準備をして、慣れない原稿を書いて、それで何も起きなかった。落胆されるのは、当たり前です。

だからまず、これだけは先に申し上げさせてください。

それは、あなたのせいではありません。

サボったからでも、やり方が下手だったからでもない。私が拝見してきた限り、うまくいっていないお店のオーナーほど、真面目に、丁寧に準備をされています。それでも同じところで止まる。同じところで、です。だとしたらそれは、個人の努力の話ではなく、構造の話です。

その構造を、はっきり書きます。世の中には「ホームページを作る」という仕事と、「ホームページで集客する」という仕事があります。この二つは、まったく別のものです。ところが多くの場合、依頼するときにこの二つが分かれていません。作る側は頼まれたものを丁寧に作り、頼んだ側は集客できるものが届くと思っている。誰も嘘をついていないのに、公開日を迎えた瞬間から、静かに何も起きなくなる。

冒頭の居酒屋さんも、まさにそれでした。サイトを拝見してすぐにわかったのは、そのホームページが「すでにお店を知っている人が、店名で検索してたどり着いたとき」のためだけに作られていたということです。デザインは素晴らしかった。ただ、まだお店を知らない人がそのページに出会う道が、どこにも通っていなかったのです。

㈱デリシャスノーツは、これまで累計1,000店舗以上のWEB集客をお手伝いしてきました。そして、これは正直に申し上げたいのですが——「作ったのに何も起きない」の原因は、お店ごとにバラバラではありません。ほぼ同じです。 業態が違っても、地域が違っても、驚くほど同じ場所で止まっています。

だからこの記事は、原因を9つに絞って書きました。あなたのお店の原因も、おそらくこの中にあります。

そして、その9つを並べていくと、多くが最後にひとつの場所へ行き着きます。自分のお店のドメインを持ち、そこを情報の出どころとして育てているかどうか。 この一点です。この記事は、そこを背骨にして書いています。

読み終わる頃には、あなたのお店がどこで止まっているのかを、人に聞かなくてもご自分で言い当てられる状態になっているはずです。少し長い記事ですが、お付き合いください。


1. まず「何も起きていない」の中身を切り分ける

「作ったのに何も起きない」の切り分け手順
「作ったのに何も起きない」の切り分け手順

その前に。まず、この3つだけ確認してください(5分)

原因を9つ読む前に、やっていただきたいことがあります。所要5分です。スマートフォンを手に取ってください。パソコンではなく、スマートフォンです。

① 店名で検索して、公式サイトにたどり着けますか。

自分の店の名前を検索してみてください。画面の一番上に出てくるのは何でしょうか。おそらく地図でしょう。では、その地図のカードから公式サイトへ行けますか。「ウェブサイト」のボタンを押して、ちゃんと自分のホームページが開きますか。

② そのホームページを開いて、3秒で料理の写真が出ますか。

Wi-Fiを切って、モバイル回線だけで開いてみてください。心の中で1、2、3と数えます。真っ白なままなら、そこが原因です。

③ 書いてある営業時間は、今月の実際の営業時間と合っていますか。

コースの値段は、いまの値段ですか。定休日は、いまの定休日ですか。

この3つです。3つとも問題なければ、あなたのお店はかなり整っています。1つでも引っかかったなら、その1つを直すことが、デザインを作り直すより先です。

私が現場で最初に見るのも、この3つです。順番に理由があります。①は「そもそも入口があるか」、②は「入った人が残るか」、③は「残った人が信じるか」。ここが抜けている状態で、その先をいくら磨いても、水は流れません。

では、その3つの奥にある構造を、ここから開いていきます。

「集客できない」は、4つのまったく違う症状の総称です

「ホームページで集客できない」とひと言でおっしゃる方が多いのですが、この言葉の中には、まったく性質の違う4つの状態が混ざっています。

  1. そもそも見られていない(検索結果に出ていない・出ていてもクリックされない)
  2. 見られてはいるが、すぐ離脱されている(開いた瞬間に閉じられている)
  3. 読まれてはいるが、行動できない(予約や電話に進む道がない・切れている)
  4. 行動されているが、数えられていない(実は効いているのに気づいていない)

ここを混ぜたまま手を打つと、どうなるか。「集客できないからデザインを新しくしよう」と全面リニューアルしたのに、結果が変わらない。原因が①だった場合、デザインをいくら磨いても、そもそも誰の目にも触れていないのですから、変わらなくて当たり前なのです。

逆に、原因が③なら、やることは「予約ボタンを1つ足す」だけかもしれません。数十万円をかける前に、15分で終わる話だった、ということも実際にあります。

4つ目の「実は効いている」を、まず疑ってください

意外に思われるかもしれませんが、私が最初に確認するのは4番です。

飲食店のホームページは、「サイトから予約が入る」だけが成果ではありません。実際には、こういう動き方をしています。

  • グルメサイトで見つけた → 店名で検索して公式サイトを確認 → 安心して予約サイトに戻って予約
  • 知人に店名を聞いた → 検索して公式サイトの雰囲気を見た → 電話で予約
  • 地図で見つけた → 公式サイトでコース内容と個室の有無を確認 → 来店

このどれも、予約の直前に公式サイトを見ています。けれど数字の上では、予約サイト経由や電話予約としてカウントされます。ホームページの手柄には、一切ならないのです。

ですから「サイト経由の予約が0件」という事実だけで、「ホームページは効いていない」と結論づけるのは早すぎます。まずは、いま来ているお客様に「うちのホームページ、ご覧になりました?」と聞いてみてください。この一問で景色が変わることが、かなりの頻度であります。

症状から原因を引く早見表

そのうえで、症状と原因を突き合わせます。下の表を、ご自分のお店に当てはめながら読んでみてください。

症状 止まっている段階 主な原因 最初に確認する場所
店名で検索しても公式サイトが見つからない 見られていない 検索エンジンに認識されていない・地図に埋もれている 実際にスマホで店名検索してみる
「地名+料理名」で検索すると他店ばかり出る 見られていない 誰の検索に答えるページかが未設計 サイト内に地名・料理名の記載があるか
アクセスはあるが数秒で閉じられる 離脱されている スマホでの見づらさ・表示の遅さ 自分のスマホで開いて数を数える
読まれてはいるが予約に進まない 行動できない 予約導線が弱い・切れている 各ページに予約手段があるか
電話は鳴るがサイトの数字が動かない 数えられていない 計測の設計がない 電話番号がタップ計測できる形か
情報が違うと言われることがある 信用を落としている 媒体ごとの情報のズレ 各媒体の営業時間を並べて見る

30分でできる切り分け手順

順番に、実際に手を動かしてみてください。パソコンではなく、必ずご自分のスマートフォンで行うのがコツです。

  1. 店名で検索する(例:「○○ 居酒屋」)。公式サイトは何番目に出てきますか。地図の枠より上ですか、下ですか。
  2. 地名+業態で検索する(「新橋 個室 居酒屋」のように、お客様が打ちそうな言葉で)。公式サイトは出てきますか。
  3. 公式サイトを開いて、1・2・3と数える。3秒以内に料理写真が表示されますか。
  4. トップページを一番下までスクロールする。途中で「予約する」ボタンに何回出会いましたか。
  5. 営業時間を確認する。それは、今月の実際の営業時間と一致していますか。

この5つで、ほとんどのお店は「どこで止まっているか」が見えてきます。ここから先は、原因ごとに1章ずつ開いていきます。


2. そもそも、ホームページを作る意味は「独自ドメインを持つ」ことにあります

独自ドメインが地図検索とAI検索に効く理由
独自ドメインが地図検索とAI検索に効く理由

「サイトがあると便利」という話ではありません

ここで一度、根っこの話をさせてください。この先の9つの原因は、すべてここに戻ってくるからです。

ホームページを作るというのは、多くの方が思っている以上に、「自分の店の住所を、インターネットの上に持つ」という行為です。その住所にあたるのが、独自ドメイン。○○.com○○.jp といった、あの文字列です。

グルメサイトの店舗ページにも、URLはあります。SNSにもアカウントのURLがあります。ただ、それらの住所は、あくまでその媒体のものです。あなたのお店が借りている一室であって、表札は媒体の名前で出ています。

この違いが、平時はまったく気になりません。効いてくるのは、次のような場面です。

媒体のページは消えますが、自分のドメインは残ります

  • 掲載プランをやめた瞬間、そのページは消えます。積み上げた説明文も、写真も、一緒に消えます
  • 媒体の仕様変更で、ページの構成やURLが変わることがあります。こちらでは決められません
  • 掲載順は媒体の仕組みで決まります。同じ商圏の他店と、同じ枠を取り合うことになります

一方、自店のドメインで持っているページは、誰かの都合で消えることがありません。5年前に書いたこだわりの説明も、去年追加した個室の写真も、そのまま残って積み上がっていきます。

私は、ここが飲食店にとっていちばん大きいと考えています。飲食店は、10年、20年と続けていく商売です。10年続く商売の情報を、10年後にあるかどうかわからない場所だけに置いておくのは、少し心もとないというのが、正直な実感です。

自店ドメインは「正解はここ」という基準点になります

もうひとつ、実務的に大きい役割があります。

のちの章で詳しく書きますが、飲食店の情報は、いまや10か所以上に散らばっています。そして必ず、少しずつズレていきます。営業時間、電話番号の書き方、店名の表記、コースの価格。

このとき、「正しいのはどれか」を決める基準点がどこかに要ります。その役割を果たせるのが、自店のドメインです。お店自身が公式に出している情報なのですから、それ以上に確かなものはありません。

逆に言えば、基準点を持たないまま媒体だけに情報を置いていると、どれが最新かを誰も判断できない状態になります。人間も、検索エンジンも、AIも、です。

Googleの側も「自分のドメインを持ちなさい」と言い始めています

これは、私が最近とくに感じている変化です。

Googleは、ビジネスプロフィール(あの地図の店舗情報)の完成度を高める流れの中で、事業者に対して独自ドメインの取得や、そのドメインを使ったメールアドレスの利用(Google Workspace)を勧めるようになってきました。管理画面の中で、そうした案内に出会った方もいらっしゃるかもしれません。

つまり、プラットフォームの側が「媒体任せにせず、自分のドメインを持ちなさい」と言い始めているわけです。私はこれを、無視できないメッセージだと受け取っています。

ひとつだけ、はっきり申し上げておきたいことがあります。独自ドメインを持てば検索順位が上がる、という話ではありません。 Googleは順位の決め方を公表していませんし、そう断言できる人は誰もいないはずです。

ここで言いたいのは、順位ではなく扱いです。自店のドメインを持ち、そこに正しい情報を置いておくことで、あなたのお店の情報は「出どころのはっきりした情報」として扱われやすくなります。地図でも、AI検索でも、そして後の章で触れる採用の場面でも。この違いは、じわじわと、しかし確実に効いてきます。

当社の飲食店のホームページ制作・運用で、いちばん小さいライトプランにも独自ドメインとサーバーを最初から含めているのは、ここが本体だと考えているからです。デザインもページ数も、その上に載るものだという整理をしています。


3. よくある「止まり方」、5つのパターン

原因を細かく見ていく前に、もう一段だけ、大きな絵をお見せします。私が拝見してきたお店は、だいたいこの5つのどれかに当てはまります。読みながら、心当たりを探してみてください。

パターン1:伝えたい相手が「たくさんの人」になっている

サイトの原稿を作るとき、「どんなお客様に来てほしいですか」とお聞きすると、こう答える方が多いのです。

「たくさんの方に来ていただきたいです」

お気持ちはとてもよくわかります。ただ、この状態でページを作ると、誰の心にも刺さらない文章ができあがります。宴会もやります、デートにも使えます、ランチもあります、お子様連れも歓迎——全部書いてある店は、「今日の自分に合う店だ」と思われないのです。

現場の実感で言えば、「9人の宴会幹事」に振り切ったページのほうが、結果的に来店の総数も増えます。狭くすると減る気がしますが、逆です。

パターン2:更新が半年以上、止まっている

お知らせの最新が半年前。ブログが2年前。これは、後の章で詳しく書きますが、お客様には「やっていないかもしれない店」に見えます。

そして、いまはもうひとつ怖いことがあります。古い情報は、AIによって繰り返し配られ続けるようになりました。この話は第12章で書きます。

パターン3:リニューアルしてから、逆に減った

きれいに作り直したのに、以前より問い合わせが減った。これは実際にあります。

原因はいくつかありますが、多いのは、前のサイトにあった文章量が、リニューアルで消えているケースです。デザインを整えるとき、文字は削られる運命にあります。写真が大きくなり、文章が短くなり、見た目は洗練される。ところが、検索されるために必要な言葉まで一緒に消えてしまう。

もうひとつ多いのが、URLが変わったのに、古いURLからの案内をしていないケースです。地図や他のサイトからのリンクが、全部行き止まりになります。

パターン4:業者に任せきりで、公開後を誰も見ていない

これは責める話ではありません。むしろ、飲食店の経営者が自分でアクセス解析を見る時間があるほうが珍しい。

ただ、事実として、公開後に誰も数字を見ていないサイトは、良くも悪くも動きません。何が効いて、何が効いていないかがわからないまま1年が過ぎます。契約に「更新」が含まれているかどうかを、一度確認してみてください。含まれていないなら、そのサイトは公開日から一歩も動いていない可能性があります。

パターン5:ホームページと、地図と、SNSがバラバラに動いている

いちばん多いのが、これかもしれません。

ホームページはホームページ、Googleの地図は地図、InstagramはInstagram、LINEはLINE。それぞれ別の担当が、別のタイミングで、別の情報を出している。お客様から見ると、同じお店の情報がどこかで食い違います。

本来は、自店のドメインを真ん中に置いて、そこから地図・SNS・予約へ枝を伸ばす形が理想です。真ん中がないまま枝だけが増えると、手間だけがかさんでいきます。


ご自分のお店は、どのパターンでしたか。1つとは限りません。私の経験では、2つ3つ重なっているお店がほとんどです。

ここからは、この5つの内側にある9つの原因を、ひとつずつ開いていきます。


4. 原因1:そもそも、誰の検索にも答えていない

「店名で検索する人」は、もうお客様候補ではありません

飲食店のホームページで最も多い設計上のつまずきが、これです。

多くのサイトは、店名で検索してくる人だけを想定して作られています。トップページに大きくお店の名前とロゴ、こだわりの一文、料理写真、アクセス。美しい構成ですが、ここには決定的な前提があります。そのページにたどり着く人は、すでにお店の名前を知っている、という前提です。

しかし、新規のお客様は店名を知りません。知らないものは検索できません。彼らが打ち込むのは、こういう言葉です。

  • 「渋谷 個室 4人 飲み放題」
  • 「日本橋 接待 和食 静か」
  • 「吉祥寺 ランチ 子連れ」
  • 「近く 焼肉 深夜」

つまり、地名 × 料理・業態 × シーン(人数・目的・時間帯)。この掛け算に答えを持っていないページは、新規のお客様の検索結果には、そもそも登場しません。

「指名検索」と「発見検索」は、別の商売だと考える

私はいつも、この2つを分けて考えるようにしています。

指名検索は、店名で探される検索です。ここでの公式サイトの役割は「安心してもらうこと」。地図、営業時間、コース、写真。予約直前の最終確認に応える場所です。

発見検索は、まだお店を知らない人の検索です。ここでの役割は「見つけてもらうこと」。地名やシーンの言葉に、ページとして答える必要があります。

多くのホームページは、指名検索用としてはよくできていて、発見検索用としては何も持っていません。そして「集客できない」と言われるとき、期待されているのはたいてい発見検索のほうなのです。役割が最初からずれているので、うまくいかないのは構造上の必然です。

「こだわり」ではなく「条件」を書く

もうひとつ、よくある形があります。トップページの一番目立つ場所に、こう書かれているケースです。

「素材と向き合い、丁寧な一皿を。」

素敵な言葉です。私も飲食の現場が長いので、この一文に込めた想いはよくわかります。ただ、お客様が検索するときに打つ言葉ではありません。

お客様が知りたいのは、もっと即物的な条件です。

  • 何人で入れるか(個室はあるか、8人の席はあるか)
  • いくらか(コースの価格帯、飲み放題の有無)
  • いつ開いているか(ランチはやっているか、日曜は開いているか)
  • どこか(駅から何分か)
  • 何ができるか(貸切、子連れ、禁煙、持ち込み、支払い方法)

想いは、この条件のあとに読まれます。順番の問題であって、想いを消せという話ではまったくありません。条件で見つけてもらい、想いで選んでもらう。この順番に組み替えるだけで、届く相手が変わります。

やること:お客様が打つ言葉を、10個書き出す

まずは紙とペンで結構です。あなたのお店に来るお客様が、お店を知らなかったとしたら、どんな言葉で検索するか。10個書き出してみてください。

書けたら、その10個が自店のホームページのどこかに、文章として書かれているかを確認します。書かれていなければ、そこが第一の穴です。ページの作り方そのものについては、飲食店ホームページの作り方でも手順を追って整理しています。


5. 原因2:店名で検索されても、先に見られているのは地図

スマホの検索結果は、上から地図です

これは、ぜひご自分の目で確かめていただきたいことです。

スマートフォンで、あなたのお店の名前を検索してみてください。画面の一番上に出てくるのは、多くの場合、地図とお店の情報カードです。写真、星の数、営業中かどうか、電話ボタン、ルート案内。公式サイトへのリンクは、そのカードの中の小さな「ウェブサイト」というボタン、あるいはさらに下のほうに表示されているはずです。

つまり、店名で検索されても、お客様が最初に見るのは公式サイトではなく、Googleの地図の情報です。ここに載っている情報が古かったり、写真が暗かったり、口コミへの返信が一件もなかったりすると、公式サイトの完成度がどれほど高くても、そこにたどり着く前に判断が終わってしまいます。

「ホームページを作ったのに集客できない」の、かなりの割合がここです。ホームページの問題ではなく、その手前の入口の問題なのです。

地図の情報を整える取り組みを、MEOと呼びます

聞き慣れない言葉かもしれません。MEO(エムイーオー)とは、地図検索で自店が見つけやすくなるように情報を整えていく取り組みのことです。Googleビジネスプロフィール(以前は「Googleマイビジネス」と呼ばれていた、あの無料の店舗情報の管理画面)を整えることが中心になります。

やることは、決して難しくありません。

  • 店名・住所・電話番号を、正確に、省略せずに登録する
  • 業種のカテゴリを、実態に合ったものにする(「レストラン」ではなく「焼鳥店」など、具体的に)
  • 営業時間と、祝日・臨時休業を最新にする
  • 写真を、料理・外観・内観・席の4種類そろえる
  • 口コミに、返信する
  • ウェブサイト欄に、公式サイトのURLを正しく入れる

このうち最後の1行が、抜けているお店が本当に多い。あるいは、リニューアル前の古いURLのまま止まっている。地図から公式サイトへの橋が落ちている状態です。

「ウェブサイト」欄に何が入っているかで、扱いが変わります

そして、この最後の1行こそが、第2章で書いた独自ドメインの話と地図がつながる場所です。ここは、ぜひ今日中に見ていただきたいところです。

Googleビジネスプロフィールの「ウェブサイト」欄に入っているURLには、大きく分けて3つのパターンがあります。

  1. 空欄のまま
  2. グルメサイトなど、媒体の店舗ページのURL
  3. 自店の独自ドメイン

私が拝見してきた中では、2番が本当に多いのです。ホームページを持つ前に地図の登録だけを済ませ、当時いちばん詳しい情報が載っていた媒体のURLを入れた。そのまま何年も経っている、という経緯がほとんどです。

これがなぜもったいないか。「このお店の情報の出どころはどこか」という扱いが、変わってしまうからです。

媒体のページは、その媒体が用意した枠に、お店の情報が流し込まれたものです。よくできていますが、お店自身が出している一次の情報とは、少し性格が違います。一方、自店のドメインにあるページは、お店自身が公式に出している情報です。地図の情報カードから、その公式の場所に線がつながっているかどうか。ここが、店舗情報の確からしさの土台になります。

繰り返しになりますが、ここを直せば順位が上がる、という話ではありません。順位の決め方は公表されていませんし、そう言い切れる根拠はどこにもありません。ここで変わるのは、あなたのお店の情報が「出どころのはっきりしたもの」として扱われやすくなるかどうか、という点です。

そして人間にとっても同じです。地図から公式サイトに来たお客様は、そこで見た情報を「お店が言っていること」として受け取ります。媒体のページを見たときの「掲載情報」という感覚とは、信頼の重さが違います。

もし2番になっていたら、今日、自店のドメインのURLに差し替えてください。作業時間は3分ほどです。この記事の中で、いちばん時間対効果が高い作業だと私は思っています。

ホームページは、地図の「裏づけ」として効きます

では、地図が主役ならホームページは要らないのかというと、私はそうは考えていません。

地図の情報カードは、載せられる情報の量に限りがあります。コースの全内容、個室の広さ、貸切の条件、こだわりの背景、スタッフの顔。こうしたものは公式サイトにしか置けません。そして、少し高い単価のお店、接待や記念日のお店ほど、お客様は地図で見つけたあと、公式サイトを確認してから決める方がほとんどです

順番はこうです。地図で見つけてもらい、公式サイトで納得してもらう。どちらかだけでは、この流れは完成しません。

ホームページが本当に必要なのかを迷っておられる方は、飲食店にホームページは本当に必要かのほうで、判断材料をまとめています。

チェック:自分の店を、他人の目で検索する

3つ試してみてください。

  1. スマホのシークレットモード(Chromeなら「新しいシークレットタブ」)で店名を検索する
  2. 情報カードの「ウェブサイト」を押して、正しく公式サイトが開くか確かめる
  3. 表示されている営業時間が、今月の実際の営業時間と合っているか確かめる

このうち1つでも引っかかったら、ホームページの中身を触る前に、そちらを直すほうが早いことが多いです。


6. 原因3:情報が古いまま止まっている

「最終更新2023年」は、閉店したように見えます

これは、お客様の立場になると一瞬でわかります。

お店を探していて、公式サイトを開いた。お知らせ欄の一番新しい記事が「年末年始の営業について」で、日付が2年前。ブログが3年前で止まっている。このとき、お客様の頭に浮かぶのは「更新をサボっているな」ではありません。「このお店、まだやっているのかな」です。

飲食店は、お客様にとって「なくなっているかもしれない業種」です。だからこそ、生きている気配が見えるかどうかが、そのまま信用に直結します。

古くなりやすい情報は、だいたい決まっています

私が拝見するとき、真っ先に見るのはこの6つです。

  • 営業時間・ラストオーダー(変更したのにサイトだけ古い、が最多)
  • 定休日(不定休に変えたのに「毎週火曜定休」のまま)
  • コース内容と価格(値上げしたのに旧価格が残っている)
  • ランチ営業の有無
  • 電話番号(移転・回線変更のあと)
  • お知らせ欄の最新日付

このうちコース価格のズレは、クレームの直接の火種になります。「サイトには5,000円と書いてあったのに」と言われたとき、お店に反論の余地はありません。集客の話である前に、リスクの話でもあるのです。

「古い」の前に、「どこにあるかわからない」も疑ってください

もうひとつ、古さと並んで多いのが「載ってはいるが、見つけられない」という状態です。

お客様がホームページを開いて探しているのは、多くの場合この4つだけです。

  1. 今日は開いているか(営業時間・定休日)
  2. どうやって行くか(住所・最寄り駅・地図)
  3. いくらか(メニューと価格)
  4. どうやって予約するか(電話・予約サイト・フォーム)

この4つが、トップページから1回か2回タップすれば届く場所にありますか。ハンバーガーメニューの奥の奥、「店舗情報」の中の「アクセス」の中、というつくりになっていないでしょうか。

お客様は、探してくれません。探すくらいなら、次のお店を見ます。冷たいようですが、それが選ぶ側の自然な行動です。「載せてある」と「見つけられる」は、まったく別物だと考えてください。

「気づいたら直す」は、必ず溶けます

更新が止まる理由を、私はやる気の問題だとは思っていません。営業中のお店で、更新のことを覚えていられるほうが不自然です。

ですので、仕組みのほうを決めてしまうのがおすすめです。たとえば、こんな形です。

  • 毎月1日の仕込み前に15分、スマホでサイトと地図の情報を見る時間を決める
  • 見るのは「営業時間・定休日・コース価格・お知らせの日付」の4点だけにする
  • 祝日と年末年始は、前月のうちに告知を1本入れる
  • 更新の担当を、店長ではなく「シフトが安定している人」に置く

ポイントは、やることを4点に絞ることと、時間を先に決めることです。「気づいたら直す」は、忙しい店ほど必ず溶けてなくなります。


7. 原因4:スマホで見づらい、そして遅い

見られているのは、ほぼスマートフォンです

飲食店のホームページを見ている人の大半は、外出先か、移動中か、飲み会の幹事を任されて焦っている最中です。落ち着いてパソコンの大画面で吟味している人は、ほとんどいません。

にもかかわらず、パソコンで見たときの美しさを基準に作られたサイトが、いまだに多くあります。パソコンでは横に並んでいた要素が、スマホでは縦にどこまでも伸びる。文字が小さくて拡大しないと読めない。メニューのPDFを開いたら、指で拡大しないと文字が読めない。この時点で、お客様は静かに離脱します。

遅さの正体は、たいてい写真の重さです

「表示が遅い」の原因は、技術的にはいくつもありますが、飲食店のサイトに限れば、犯人はほぼ写真です。

プロのカメラマンに撮っていただいた写真は、1枚あたりのデータが非常に大きいことがあります。それをそのままサイトに載せると、トップページを開いただけで大量のデータを読み込むことになります。店内のWi-Fiでは軽快に見えても、電波の弱い駅のホームでは、真っ白な画面が数秒続く。

お客様は、その数秒を待ってくれません。写真が美しいことと、写真が重いことは別の問題です。ここは、制作を依頼するときに「表示速度も見てください」と一言お伝えいただくだけで、かなり変わる部分でもあります。

その場でできる確認

難しい計測ツールを使わなくても、次の3つでかなりわかります。

  1. Wi-Fiを切って、モバイル回線だけの状態で自店サイトを開く
  2. 開いてから料理写真が出るまで、1・2・3と数える。3を超えたら重い可能性が高いです
  3. 片手でスクロールしてみる。文字を拡大しないと読めない箇所があれば、そこが直すべき場所です

この確認は、ぜひお店の中ではなく、駅や屋外でやってみてください。お客様が実際に見ている環境に、いちばん近いからです。


8. 原因5:予約への導線が、途中で切れている

「読ませて終わり」のページになっていませんか

ホームページを最後まで読んでくださったお客様は、かなり脈のある方です。その方が「よし、行こう」と思った瞬間に、押すものが画面にない。これほどもったいないことはありません。

よくあるのが、次の形です。

  • 予約ボタンがトップページの一番下に1つだけある
  • コースページを読み終えても、そのページからは予約に進めない
  • 電話番号が画像で作られていて、タップしても電話がかからない
  • 「ご予約はお電話にて」とだけ書かれ、番号が別ページにある
  • 予約サイトに飛ばした先が、そのお店ではなく系列店の一覧ページ

とくに3つ目の「電話番号が画像」は、いまでもかなりの頻度で見かけます。スマホで電話番号をタップして電話をかける動作は、お客様にとって最短の予約手段です。ここが画像だと、番号を覚えて、電話アプリを開いて、打ち直すという手間が発生します。その間に、気が変わります。

予約の入口は、1つに絞らないほうがいい

お客様によって、使いたい手段が違います。

  • 若い世代は、予約サイトやSNSからの予約を好む方が多い
  • 接待や記念日の予約は、電話で細かい要望を伝えたい方が多い
  • 大人数の宴会は、フォームで条件を書いて送りたい方が多い

ですから、電話・予約サイト・フォームの3つを用意して、どのページからも、スクロールせずに1つは目に入る状態にしておくのが安全です。画面の下部に常に出ている固定バーに「電話する/予約する」を置いておくのは、飲食店ではとくに相性のよいやり方です。

「来てからのお楽しみ」は、来る前にふるい落とされます

これは、少し厳しいことを申し上げます。

メニューと価格をサイトに載せていないお店が、いまだにあります。理由をお聞きすると、「来てからのお楽しみにしたい」「価格で判断されたくない」とおっしゃることが多い。職人気質のお店ほど、その傾向があります。

その気持ちは、私も飲食の現場にいたのでわかります。ただ、お客様の側から見ると、価格がわからない店は「入るのが怖い店」です。とくに接待や記念日、幹事を任された場面では、予算がわからない店は候補から外すしかありません。外れたことは、お店には伝わりません。ただ静かに選ばれないだけです。

ですから私は、いつもこうお伝えしています。価格は、選ばれるための情報です。ふるいにかけられる情報ではなく、安心して来ていただくための情報です。

  • コースの価格帯(税込か税別かも明記する)
  • 飲み放題の有無と時間、料金
  • おおよその予算感(「お一人様4,000円〜5,000円ほど」)
  • 主なアラカルトの価格
  • 支払い方法(カード・電子マネー・QR決済)

全部を載せなくても構いません。「だいたいいくらか」がわかるだけで、入口の恐怖はぐっと下がります。 そして後の章で書きますが、この価格情報がテキストで書かれているかどうかは、AI検索の時代にはさらに重い意味を持ちます。

導線の点検表

次の項目を、ご自分のスマホで確認してみてください。

  • [ ] トップページを開いた最初の画面に、予約か電話の手段が見えている
  • [ ] コース・メニュー・店舗情報の各ページにも、予約手段がある
  • [ ] 電話番号がタップで発信できる(画像になっていない)
  • [ ] 予約サイトへのリンクが、自店の予約ページに直接つながっている
  • [ ] フォームの入力項目が、多すぎない(10項目を超えると離脱が増えます)
  • [ ] 送信後に「ありがとうございました」の画面が出る
  • [ ] 予約サイトのリンクが、切れていない(年に1回は必ず確認を)

最後の「リンク切れ」は、笑い事ではありません。予約システムを乗り換えたあと、旧システムへのリンクがサイトに残ったままになっているケースを、私は何度も見てきました。


9. 原因6:写真が弱い

飲食店のホームページは、写真で8割が決まります

これは私の実感ですが、飲食店のサイトを見るお客様は、文章を読む前に写真を見ています。写真を見て「良さそう」と思った人だけが、文章を読み始めます。

その意味で、写真は装飾ではなく、最初の説得です。

料理写真だけでは、決められません

多くのサイトは、料理写真が中心です。それは間違いではないのですが、お客様が知りたいことの半分しか答えていません。

宴会の幹事さんが本当に見たいのは、こういう写真です。

  • :8人で座るとどんな感じか。テーブルの広さ、椅子の座り心地
  • 個室:襖なのか壁なのか。閉まるのか、半個室なのか
  • 店内の明るさ:接待に使えるのか、賑やかな店なのか
  • 外観:夜、その通りを歩いたときに見つけられるか
  • :どんな方がやっているお店なのか

とくに外観の写真は、来店当日の道案内でもあります。夜の写真がないために「お店が見つけられなくて電話が来る」というのは、非常によくある話です。

「暗い」「ぼやけている」「少なく見える」の3つが、いちばん惜しい

写真で選ばれない理由は、たいていこの3つに絞られます。

暗い。 店内の雰囲気を作るための照明は、写真にすると想像以上に暗く写ります。実物は美味しそうなのに、画面の中では色が沈む。撮影のときだけ照明を足す、昼の自然光で撮る、というだけで別物になります。

ぼやけている。 料理は湯気が出ます。スマートフォンは、湯気にピントを持っていかれます。撮ったその場では気づかず、大きな画面で見て初めてわかる。撮ったら必ず、一度拡大して確認してください。

量が少なく見える。 これは意外と多い落とし穴です。真上から広い角度で撮ると、皿の余白が大きく写り、料理が小さく見えます。少し斜め上から、皿いっぱいに寄って撮る。「食べる直前の、自分の目の高さと距離」で撮るのが、いちばん美味しそうに見えます。

この3つは、機材の問題ではありません。撮り方の問題です。つまり、今日から直せます。

撮り直すなら、この順番で

一度に全部を撮り直す必要はありません。優先順位をつけるなら、私はこの順でお勧めしています。

  1. 看板メニュー1〜3品(明るく、湯気や照りが見える距離で)
  2. 席の写真(実際にお客様が座る位置から、料理を並べた状態で)
  3. 外観(夜と昼の両方。看板が読める距離で)
  4. 個室・座敷(扉を開けた状態と、座った目線から)
  5. 人の写真(スタッフ全員でなくてよいので、笑顔で1枚)

そして、これは声を大にしてお伝えしたいのですが、暗い写真は、それだけで敬遠されます。店内の雰囲気づくりのための照明は、写真にすると想像以上に暗く写ります。撮影のときだけ照明を足す、昼間の自然光で撮る、といった工夫だけでも印象が変わります。


10. 原因7:Googleビジネスプロフィールと公式サイトが、つながっていない

ビジネスプロフィールの「ウェブサイト」欄
ビジネスプロフィールの「ウェブサイト」欄

「橋が落ちている」状態が、驚くほど多い

地図の章でも触れましたが、ここは独立した章にする価値があると考えています。それだけ多いのです。

つながっていない、というのは具体的にこういう状態です。

  • 地図の情報カードの「ウェブサイト」欄が、空欄になっている
  • ウェブサイト欄に、リニューアル前の古いURLが入ったまま
  • ウェブサイト欄に、公式サイトではなくグルメサイトのページが入っている
  • 公式サイト側に、地図もアクセス情報も載っていない
  • 店名の表記が、地図と公式サイトで違う(「炭火焼鳥 ○○」と「○○」など)

とくに3つ目。かつてグルメサイトを入口にしていた頃の名残で、地図から公式サイトに一度も人が流れていない、というケースがあります。せっかくホームページを作っても、いちばん大きな入口から橋がかかっていないのですから、アクセスが増えないのは当然です。

公式サイト側にも、やることがあります

つなぐ作業は、片側だけでは終わりません。公式サイト側にも、こういう情報を「文章として」載せておく必要があります。

  • 正式な店名(地図の表記と一致させる)
  • 郵便番号を含む住所(ビル名・階数まで)
  • 電話番号(市外局番から、ハイフン込みで統一)
  • 営業時間・ラストオーダー・定休日
  • 最寄り駅からの徒歩分数と、簡単な道順
  • 席数、個室の有無、支払い方法、喫煙可否

このとき大事なのが、画像の中に書かないということです。営業時間をきれいなデザイン画像にして載せているサイトを時々見かけますが、検索エンジンは画像の中の文字を、文章と同じようには扱えません。デザインとして画像を使うのは構いませんが、同じ内容を必ずテキストでも併記しておいてください。この考え方は、このあとのAI検索の話にもそのままつながります。

口コミへの返信は、公式サイトの信用も支えます

口コミは地図の中の話だと思われがちですが、実際にはお客様は「口コミを読んで → 公式サイトを見て → 決める」という順で動きます。

返信のない口コミがずらりと並んでいると、公式サイトがどれだけ丁寧に作られていても、「お客様と向き合っていないお店」という印象が先に立ちます。逆に、厳しい口コミに誠実に返信しているお店は、それ自体が信用になります。

返信の文面は、長くなくて構いません。私がお勧めしているのは、「お礼」「具体的に触れる一文」「次回のご案内」の3行です。テンプレートのコピーだと読み手にはすぐ伝わってしまうので、一文だけでも、その方の書いた内容に触れるようにしてみてください。

地図・ホームページ・LINEが、一本につながっていますか

もうひとつ、この章で確認していただきたいことがあります。

いまの飲食店には、お客様と接する場所が最低3つあります。Googleの地図(見つけてもらう場所)、ホームページ(納得してもらう場所)、LINEやSNS(もう一度来ていただく場所)です。

この3つが、一本の線につながっているでしょうか。

  • 地図から、ホームページへ行けますか
  • ホームページから、LINEの友だち追加へ行けますか
  • LINEやInstagramのプロフィールから、ホームページへ戻れますか
  • ホームページから、予約へ行けますか

どこか1か所でも切れていると、そこでお客様は止まります。よくあるのは、Instagramのプロフィールに公式サイトのURLが入っていないホームページのどこにもLINEの案内がない、という切れ方です。

新規のお客様を集めることに比べれば、一度来てくださった方にもう一度来ていただくほうが、はるかに簡単です。その入口がLINEやSNSであり、そこへの橋がホームページです。

そして、この3つの真ん中に置くべきものが、第2章で書いた自店のドメインです。地図もSNSも、プラットフォームの都合で仕様が変わります。真ん中に自分の場所があるからこそ、枝が増えても散らからずに済みます。


11. 原因8:媒体ごとに店舗情報がバラバラで、信用を落としている

電話番号の書き方ひとつで、別の店に見えます

飲食店は、掲載されている場所が多い業種です。公式サイト、Googleの地図、複数のグルメサイト、SNS、予約サイト、地域のポータル。気づけば10か所以上に自店の情報が載っている、ということも珍しくありません。

そして、これらの情報が少しずつズレていきます。

  • 移転したのに、古い住所が残っている媒体がある
  • 電話番号が「03-1234-5678」と「0312345678」で混在している
  • 店名が「和食 ○○」「○○ 本店」「○○(新橋)」とバラバラ
  • 営業時間が、コロナ禍の短縮時間のまま止まっている媒体がある

人間が見れば同じ店だとわかります。しかし検索エンジンや地図サービスは、これらを機械的に照合しています。情報が食い違っていると、同じ店だと確信を持てなくなり、扱いが慎重になることがあります。

それ以上に問題なのは、お客様への影響です。古い営業時間を見て来店され、閉まっていた。この一件は、口コミという形で長く残ります。

揃えるべき項目は、この6つ

すべてを完璧に統一するのは大変ですので、まずはこの6項目から手をつけてみてください。

項目 統一のルール よくあるズレ
店名 看板の表記を正とし、全媒体で同一に 支店名の有無、業態名の付け外し
住所 ビル名・階数まで、同じ書き方で 「1F」「一階」「1階」の混在
電話番号 ハイフンあり・市外局番からで統一 ハイフンなし、携帯番号の併記
営業時間 ランチ・ディナーを分けて記載 短縮営業のまま更新漏れ
定休日 不定休なら「不定休(○○で告知)」と明記 「無休」のまま実際は不定休
公式サイトURL https から、最新のものに リニューアル前の旧URL

一元管理という考え方

とはいえ、10か所以上の管理画面に個別にログインして、営業時間を1つずつ直していく作業は、現実的ではありません。年末年始のたびにそれをやるのは、正直に申し上げて苦行です。

そこで、複数の媒体の店舗情報を一か所から更新できる仕組みを使う、という選択肢があります。当社が飲食店のホームページ制作・運用のスタンダードプラン以上でご提供しているのも、この考え方です。30以上の媒体の店舗情報を一元管理し、営業時間を1回直せば各媒体に反映されていく形にしています。

ご自身で管理される場合でも、「情報を書き換えたら、この6媒体を確認する」というリストを1枚作っておくだけで、事故はかなり減ります。


12. 原因9:AI検索に、情報源として拾われる作りになっていない

「調べる」の形が、静かに変わりつつあります

ここは、これから3年で影響が大きくなる部分だと私は見ています。

検索結果の一番上に、AIがまとめた答えが表示される場面が増えました。加えて、そもそも検索窓ではなく、対話型のAIに直接聞く人が増えています。

「新橋で、8人で使える個室があって、接待に向いてる和食の店を3つ教えて」

こう聞かれたAIは、ウェブ上の情報を読んで、条件に合う店を選んで答えます。このとき、AIが読める形で情報を持っているお店だけが、候補に入ります。

ここで起きているのは、順位争いではなく、「引用されるかどうか」の争いです。お客様の目に触れる前に、AIによる一次選考が行われている、と考えるとわかりやすいかもしれません。

AIは「そこが出どころだ」と言える場所を探しています

では、AIは何を根拠に答えを書いているのか。ここでも、独自ドメインの話が効いてきます。

AIが答えを書くとき、できるだけ一次情報、つまり「本人が公式に出している情報」を根拠にしようとします。これは人間の仕事と同じで、又聞きより本人の言葉のほうが確かだからです。

飲食店で言えば、一次情報にあたるのはお店自身のドメインにあるページです。営業時間も、コース内容も、個室の人数も、お店が自分で書いて、自分で責任を持って出している。これ以上に確かな出どころはありません。

一方、媒体の店舗ページはどうでしょうか。そこに書かれている内容は正しいのですが、同じような情報が、何十という媒体に重複して存在しています。しかも、更新のタイミングは媒体ごとにバラバラです。機械の側から見ると、「どれが出どころなのか」が判断しにくい状態になります。

だからこそ、自店のドメインを持って、そこに正確な情報を置いておくことに意味があります。媒体に載っていることと、自分の家に置いてあることは、別の価値なのです。

情報が古いサイトは、間違った答えを配り続けます

そして、これは情報の鮮度の話と、そのままつながります。

これまで、情報が古いホームページのリスクは「見た人にがっかりされる」ことでした。見た人の数だけ、影響がありました。

ところがAI検索の時代には、少し性質が変わります。古い情報を置いたままにしておくと、AIがその古い情報を、聞かれるたびに配り続けることになります。値上げ前のコース価格が、いまも正解として答えられ続ける。短縮していた頃の営業時間が、今日の営業時間として案内される。お店は何もしていないのに、間違った情報が自動的に広がっていく状態です。

少し怖い話に聞こえるかもしれません。ただ、裏を返せば単純な話でもあります。自分のドメインに、正しい情報を、正しい形で置いておく。 やることは、それだけです。先ほど書いた「毎月1日に15分」の意味が、これから先はもう少し重くなる、ということだと私は考えています。

AIが読めるのは、「文章で書かれた事実」です

では、どうすれば拾われやすくなるのか。特別な裏技があるわけではありません。むしろ、非常に地味です。

条件が、文章としてはっきり書かれていること。 これに尽きます。

  • ❌ 「ゆったりとくつろげる空間をご用意しております」
  • ⭕ 「個室は4室あり、2名から最大10名までご利用いただけます。うち1室は扉付きの完全個室です」
  • ❌ 「季節の食材を使ったコースをご用意」
  • ⭕ 「コースは3種類(5,500円/7,700円/11,000円・すべて税込)。7,700円以上のコースには2時間の飲み放題が付きます」

前者の書き方は、人間が読んでも印象しか残りませんし、AIが読んでも「条件に合うかどうか」を判断できません。後者なら、「8人・個室・接待」という問いに対して、機械が照合できます。

画像の中の文字は、読まれないと考える

もうひとつ大事なのが、これです。

飲食店のサイトでは、メニューを1枚の画像やPDFで載せていることがよくあります。デザイン性は高いのですが、その中の文字は、検索エンジンにもAIにも十分には読まれません。「このお店のコースは7,700円」という事実が、機械から見ると存在していないことになります。

同じことが、営業時間の画像、アクセスマップの画像、宴会プランのチラシ画像にも言えます。画像はそのまま残していただいて構いませんので、同じ内容を、その下にテキストでも書いておく。この一手間が、じわじわ効いてきます。

「よくある質問」を、文章で置いておく

AI検索を意識するうえで、いちばん費用対効果が高いと私が考えているのが、よくある質問(Q&A)のページです。

お客様から実際に電話で聞かれることを、そのまま質問文にして、答えを書く。これだけです。

  • 「個室は何名から利用できますか?」
  • 「子ども連れでも大丈夫ですか?」
  • 「駐車場はありますか?」
  • 「アレルギー対応はできますか?」
  • 「貸切は何名からですか?」
  • 「クレジットカードは使えますか?」
  • 「当日予約はできますか?」

これらは、お客様が実際に検索する言葉であり、AIに聞く言葉でもあります。しかも、答えを書いておけば、その分だけ電話での問い合わせが減ります。現場の手間を減らしながら、検索にも効く。私はこの施策を、いちばん最初にお勧めすることが多いです。


13. 同じ原因で、実は人も採れていません

症状は二つ、原因は一つ

ここまで「集客できない」の話を9つ書いてきました。ただ、私が現場でご相談を受けていて、いつも同時に起きているなと感じることがあります。

ホームページが無い、あるいは古いまま止まっているお店は、たいてい採用でも苦戦されています。

これは偶然ではないと思っています。お客様が公式サイトを見て「このお店は大丈夫そうか」を判断しているのと、まったく同じことを、取引先も、銀行も、そして応募者もやっているからです。見ている場所が同じなのですから、症状が二つ出るのは当たり前で、原因はひとつです。

そしてこの章では、その原因の中でも、いちばん見落とされているものについて書きます。メールアドレスの話です。

求人の連絡が 〇〇@gmail.com から届いたとき

想像してみてください。あなたのお子さんが就職活動をしていて、応募したお店から面接の日程連絡が届きます。差出人のアドレスは、フリーメールでした。

悪いお店だとは思わないはずです。ただ、こう感じる方は多いのではないでしょうか。

  • 会社としての形が、まだ整っていないのかもしれない
  • 個人の携帯とお店の連絡先が、混ざっているのかもしれない
  • 辞めた人がアドレスを持ったまま、ということもあるのだろうか

いまの20代の方は、生まれたときからインターネットがある世代です。会社のアドレスとフリーメールの違いを、説明されなくても肌で感じ取ります。求人票の内容を読む前の、ほんの数秒で、印象の下地ができてしまうわけです。

私がいつもお客様にお話しする言葉をそのまま書きます。

従業員やスタッフにフリーメールしか渡せない会社に、いまの若い世代が入りたいと思うでしょうか。

これは、フリーメールを使っているお店を責めたいのではありません。むしろ逆で、この差がここまで効いていることが、ほとんど知られていないのだと思います。誰も教えてくれないのですから、知らなくて当然です。

見ているのは、応募者だけではありません

同じことが、他の場面でも起きています。

  • 取引業者・仕入先:新規で取引を始めるとき、相手はまず会社名で検索します。公式サイトが出てこない、あるいは何年も更新が止まっていると、与信の判断に時間がかかることがあります
  • 銀行との折衝:融資や新規口座の相談で、事業の実態を説明する場面があります。そのときに、きちんと運営されている公式サイトが1本あることは、説明の手間をずいぶん減らしてくれます
  • 不動産・物件の紹介:2店舗目、3店舗目を出そうとするとき、貸す側はどんな会社なのかを見ます

いずれも、「無いから断られる」という単純な話ではありません。ただ、説明しなくても伝わることが増えるのは確かです。信用というのは、そういう小さな省略の積み重ねだと私は思っています。

ドメインは1本で、サイトとメールの両方を支えます

ここで、第2章の話に戻ります。

独自ドメインを1本取ると、そこにできるのは、ホームページだけではありません。そのドメインのメールアドレスを、スタッフ一人ひとりに配れるようになります。Google Workspaceのような仕組みを使えば、店長にも、社員にも、名前@お店のドメイン のアドレスを持たせられます。

つまり、こういう構造になります。

使うもの 支えているもの 効いてくる相手
同じ1本のドメイン 公式ホームページ お客様・検索・地図・AI検索
同じ1本のドメイン スタッフのメールアドレス 応募者・取引先・銀行・大家さん

第2章で、Googleが事業者に独自ドメインと、そのドメインでのメール利用を勧めるようになってきたと書きました。あれは検索のためだけの話ではないと、私は受け取っています。事業をやるなら、自分の名前の住所と連絡先を持ちなさいということだと思うのです。

そして飲食店を軸に会社を育てていこうとお考えなら、ここは避けて通れない場所になります。取引業者だけでなく、銀行にも、これからお店を手伝いたいと思って入ってくる新しいスタッフにも、きちんとしたホームページがあり、お店のドメインのメールアドレスを一人ひとりに渡せる。そこまで来て、ようやく採用の土台に立てるというのが、私の実感です。

念のため申し添えますが、独自ドメインのメールにすれば人が採れる、という話ではありません。採用は、給与も、休みも、人間関係も、すべてが絡む難しい仕事です。ただ、選ばれる理由が一つ増える。そして、選ばれない理由が一つ減る。月に数千円で立てる土台としては、悪くない投資だと考えています。


14. 自己診断チェックリスト(34項目)

当社制作事例:WAGYU UTOKA(港区・白金/和牛ダイニング)
当社制作事例:WAGYU UTOKA(港区・白金/和牛ダイニング)

ここからは、読むのをやめて、手を動かしていただく時間です。

ここまでの内容を、その場で採点できる形にまとめました。お手元のスマートフォンで、実際に自店のサイトと地図を開きながら、当てはまるものに印をつけてみてください。1項目1点、34点満点です。所要10分ほど。

正直につけてください。誰にも見せなくて構いません。ここで甘くつけて得をする人は、ひとりもいませんので。

★ 最重要3項目(先にこれだけ見てください)

この3つは、私が現場でいちばん多く見つける「落ちている場所」です。他の項目より重いと思ってください。

  1. [ ] Googleビジネスプロフィールの「ウェブサイト」欄が、グルメサイトなどの媒体URLではなく、自店の独自ドメインになっている
  2. [ ] サイトに書かれている営業時間・定休日・コース価格が、今日時点の実態と一致している
  3. [ ] スタッフに、自店ドメインのメールアドレスを渡せている(フリーメールで運用していない)

1番は、驚くほど多くのお店が媒体URLのままです。3分で直せて、いちばん効きます。

A. 見つけてもらえるか(8点)

  1. [ ] スマホで店名を検索すると、公式サイトが1ページ目に出てくる
  2. [ ] 「地名+業態」で検索したとき、公式サイトか地図に自店が出てくる
  3. [ ] サイト内に、最寄り駅名と地名が文章で書かれている
  4. [ ] サイト内に、業態を表す言葉(焼鳥、イタリアン等)が文章で書かれている
  5. [ ] 個室・貸切・ランチなど、シーンを表す言葉が書かれている
  6. [ ] Googleビジネスプロフィールを、自店で管理できている
  7. [ ] 地図に登録した業種カテゴリが、実態に合っている
  8. [ ] 独自ドメインで、自店のホームページを持っている

B. 見てもらえるか(6点)

  1. [ ] モバイル回線で開いて、3秒以内に写真が表示される
  2. [ ] 文字を拡大しなくても読める
  3. [ ] スマホで横スクロールが発生しない
  4. [ ] 料理写真が明るく、ピントが合っている
  5. [ ] 席・個室の写真がある
  6. [ ] 夜の外観写真がある

C. 信じてもらえるか(8点)

  1. [ ] 定休日の表記が、実態と一致している
  2. [ ] お知らせの最新記事が、3か月以内の日付である
  3. [ ] 住所がビル名・階数まで書かれている
  4. [ ] 電話番号の表記が、全媒体で統一されている
  5. [ ] 口コミに返信している
  6. [ ] 店名の表記が、地図と公式サイトで同じである
  7. [ ] 営業時間・アクセス・予約方法が、2タップ以内で見つかる
  8. [ ] メニューと価格が、サイト上で事前に確認できる

D. 行動してもらえるか(5点)

  1. [ ] トップページの最初の画面に、予約か電話の手段が見えている
  2. [ ] 電話番号が、タップで発信できる
  3. [ ] コース・メニューの各ページにも予約手段がある
  4. [ ] 予約サイトへのリンクが、自店のページに正しくつながっている
  5. [ ] 地図・ホームページ・LINE(SNS)が、相互に行き来できる

E. これからに備えられているか(4点)

  1. [ ] メニューやコース内容が、画像だけでなくテキストでも書かれている
  2. [ ] 席数・個室数・最大人数が、具体的な数字で書かれている
  3. [ ] よくある質問のページがある
  4. [ ] アクセス数などの数字を、月に1回は見ている

点数の読み解き方

点数 状態 まず取り組むこと
29〜34点 よく整っています 数字を見ながら微調整。発見検索向けのページを増やす段階へ
21〜28点 惜しい状態 ★の3項目と、落ちているC(信用)から先に埋める
12〜20点 入口が弱い ★の3項目とA。地図の整備と情報の鮮度から着手を
0〜11点 設計から見直す時期 作り直しも視野に。目的から組み直したほうが結局早い

点数そのものより、どのブロックが落ちているかを見てください。Aが低ければ入口の問題、Dが低ければ出口の問題。同じ「集客できない」でも、打ち手はまったく変わります。

そして、いま印をつけられなかった項目のうち、いちばん上にあるもの1つを覚えておいてください。この記事を閉じたあと、最初にやることは、それです。


15. 効果の測り方:どの数字を、どのくらいの頻度で見るか

「予約数」だけを見ていると、判断を誤ります

改善に取り組んだあと、多くの方が予約数だけを見ます。ですが予約数は、天候、季節、近隣の工事、競合の開店、さまざまなものに揺さぶられます。ホームページの効果だけを取り出すには、粗すぎる数字です。

私がお勧めしているのは、次の5つを並べて見ることです。

見る数字 どこで見るか 頻度 何がわかるか
検索での表示回数 Googleビジネスプロフィールの管理画面 月1回 見つけられている回数
ウェブサイトのクリック数 同上 月1回 地図から公式サイトへ流れた数
電話ボタンのタップ数 同上 月1回 地図から直接かかった電話
公式サイトの閲覧数 アクセス解析ツール 月1回 サイトが見られた量
予約ページへの遷移数 アクセス解析ツール 月1回 行動の直前まで進んだ数

この5つを並べると、どこで人が減っているかが見えます。表示回数は多いのにクリックが少ないなら、地図の写真や口コミに課題がある。サイトの閲覧数は多いのに予約ページへの遷移が少ないなら、導線か内容の問題です。

数字を見る間隔は、月1回で十分です

毎日見ても、数字は動きません。飲食店のウェブ集客は、少なくとも3か月単位で見るものだと考えています。

私がお勧めしているのは、毎月同じ日に、10分だけ見る形です。前月と比べて増えたか減ったかだけをメモに書く。3か月分たまると、線として見えてきます。1か月目で判断しないことが、ここではとても大事です。

数字に出ない効果も、記録してください

そして、これも忘れないでください。

  • 予約のとき「ホームページを見ました」と言われた回数
  • 「個室があるか電話で聞かれる」回数が減ったかどうか
  • 求人応募のときに「サイトを見た」と言われたかどうか

とくに3つ目は、見落とされがちです。飲食店のホームページは、採用でも読まれています。働く場所を探している方は、応募する前にまず公式サイトを見ます。そこで店内の様子とスタッフの雰囲気が伝われば、応募のハードルは下がります。集客の数字には出ませんが、現場で確かな手応えを感じている部分です。


16. 直す順番:今週・今月・3か月

すべてを一度にやろうとすると、必ず止まります。順番をつけましょう。

今週(費用ゼロ・合計2時間ほど)

  • Googleビジネスプロフィールの「ウェブサイト」欄を、自店ドメインのURLに直す(媒体URLのままなら、ここが最優先)
  • 営業時間・定休日を、地図と公式サイトの両方で今月の実態に合わせる
  • 電話番号がタップできるか確認し、画像なら差し替えを依頼する
  • 未返信の口コミに、直近5件だけ返信する
  • ホームページからLINEやInstagramへ、そこから戻ってこられるか確認する

この5つだけでも、入口の状態はかなり変わります。しかも、1円もかかりません。

今月(費用は小さめ)

  • コース内容と価格を、テキストで書き直す(画像だけの状態を解消する)
  • 席数・個室数・最大人数を、具体的な数字で書く
  • よくある質問を7つ、質問文と答えの形で追加する
  • 席と夜の外観の写真を、スマホでよいので撮って差し替える

3か月(腰を据えて)

  • 「地名+業態+シーン」に答えるページを1本作る
  • 各媒体の店舗情報のズレを洗い出して、統一する
  • 写真を撮り直す(看板メニュー・席・外観・個室)
  • 5つの数字を、毎月同じ日に見る習慣をつくる
  • 独自ドメインをまだお持ちでなければ、取得する。あわせて、そのドメインのメールアドレスをスタッフに配れる形にしておく

費用をかける前に、できることは意外に多い

ここまでお読みいただいてお気づきかもしれませんが、今週・今月の項目は、ほとんど費用がかかりません。

「集客できないから作り直す」の前に、この2段階を試していただきたいのです。作り直しても原因が①(見つけてもらえない)のままなら、同じことが繰り返されます。制作費の相場感については飲食店ホームページの費用にまとめていますので、判断の材料になさってください。


17. ただし、正直に申し上げます。やれば必ず成果が出る、とは限りません

ここまで書いておいて、と思われるかもしれませんが

ここまで、直すべき場所をたくさん書いてきました。ですので、最後に正直なことを書いておきます。

これを全部やったからといって、必ず予約が増えるとは限りません。

商圏の人口、競合の数、業態、価格帯、駅からの距離、そもそもの料理と接客。ウェブの外側にある条件のほうが、売上に対しては大きく効きます。ホームページと地図は、その条件の上に載る増幅装置のようなものです。元が小さければ、増幅しても限界があります。

「これをやれば必ず集客できます」と書いてある記事や営業資料を見たら、私は少し疑います。断言できるほど単純な世界ではないからです。

それでも、やる価値があると考える理由

そのうえで、なおお勧めするのは、次の3つが確かだからです。

1つ目。整えないと、そもそも土俵に上がれません。 地図から公式サイトへの線が切れていたり、営業時間が違っていたりする状態では、料理がどれだけ美味しくても、その情報は届きません。整えることは勝つための施策ではなく、戦う場所に立つための条件です。

2つ目。積み上がるのは、自分のドメインの上だけです。 媒体への掲載費は、止めた月から効果もゼロになります。自店のドメインに置いた情報は、止めても残ります。同じお金を使うなら、残るほうに配分しておきたい、というのが私の考えです。

3つ目。効いてくるまでに時間がかかります。だから、早いほうがいい。 情報を整えて、地図と検索での立ち位置が固まってくるまでには、月単位の時間がかかります。半年後に必要になるものは、半年前に始めるしかありません。

期待していただきたいのは、「じわじわ」です

私が現場で見てきた変化の出方は、劇的ではありません。

先月より、電話での問い合わせが少し減った(サイトを見れば済むようになったから)。かわりに、予約の電話で「ホームページ見ました」と言われる回数が増えた。求人に応募してきた方が、サイトの写真の話をしてくれた。そういう、地味な変化です。

ただ、この地味な変化は、止めない限り消えません。そこが、広告との大きな違いです。


18. それでも、現場は忙しい

「わかったけど、やる時間がない」が、いちばん正直な感想だと思います

ここまで34項目のチェックと、直す順番を書いてきました。書きながら、私もわかっています。営業しながらこれを全部やるのは、簡単ではありません。

仕込みがあって、シフトがあって、発注があって、その合間に地図の管理画面にログインして、営業時間を直して、口コミに返信して、写真を撮り直す。できる方もいらっしゃいますが、多くのお店では現実的ではないと思います。

だからこそ当社は、作って納品して終わり、ではない形を選びました。

当社の飲食店ホームページ制作・運用について

飲食店のホームページ制作・運用は、初期費用0円から始めていただけます。いちばん小さいライトプランで月額29,800円(税込)。独自ドメインとサーバーの費用も、この中に含まれています。スマートフォン最適化、予約導線の設置、AI検索を意識したページの作りまでを、この価格の中に入れています。

上位のプランでは、先ほど触れた30以上の媒体の店舗情報の一元管理や、Googleビジネスプロフィールの運用、お知らせ・ブログの更新までをお引き受けしています。

なお、最低契約期間は24ヶ月とさせていただいています。これは正直に理由を申し上げますと、ウェブからの集客は、直して1か月で結果が出るものではないからです。半年、1年と情報を整え続けて、ようやく地図と検索での立ち位置が固まってきます。短期間で切り上げる前提のご契約では、私たちがお約束できることが少なくなってしまう。そのための期間だとお考えいただければ幸いです。

料金やプランの詳細は、飲食店のホームページ制作・運用サービスのページに掲載しています。


おわりに:ホームページは、作った日がスタート地点です

冒頭の居酒屋のオーナーの話に戻ります。

あのあと、私たちがまず手をつけたのは、デザインではありませんでした。地図の情報を整えて、公式サイトへのリンクをつなぎ、営業時間を実態に合わせ、コース内容を画像からテキストに書き直し、席の写真を撮り足しました。派手さのない、地味な作業ばかりです。

数か月かけて、少しずつ動きが出てきました。何が効いたのか、正直なところ一つには特定できません。ただ、はっきり言えるのは、あのホームページは「使われていなかった」だけで、「役に立たなかった」わけではなかったということです。

眠っていただけなのです。あのオーナーが払ったお金も、費やした休日も、無駄になってはいませんでした。使い方を、誰も教えていなかっただけでした。

ホームページは、公開した日がゴールではありません。あの日が、スタート地点です。看板を出した日に商売が終わるお店が、どこにあるでしょうか。看板は、出したあと毎日拭くから光るのだと思います。

最後に、3つだけ質問させてください

この記事を閉じる前に、ご自分に問いかけてみてください。それぞれ、1行で答えられますか。

  1. あなたのお店のホームページは、誰の、どんな検索に答えるために存在していますか。
  2. Googleの地図の「ウェブサイト」欄には、いま、どのURLが入っていますか。
  3. そこに書かれている営業時間と価格は、今日の実態と合っていますか。

3つとも即答できたなら、あなたのお店はもう、かなり先を走っています。

どれか1つでも言葉に詰まったなら——それは失敗ではありません。伸びしろの在り処が、いま見つかったということです。1つ見つけただけで、この記事を読んだ時間の元は取れています。

チェックリストで印がつかなかった項目のうち、いちばん上にあったものを思い出してください。今日、それをひとつだけ直してみてください。3分で終わるものかもしれません。

繰り返します。うまくいっていないのは、あなたのせいではありません。 ただ、直せるのはあなただけです。作った日は過ぎました。育てる日は、今日からです。


㈱デリシャスノーツでは、累計1,000店舗以上のWEB集客支援で培った知見をもとに、飲食店さまのホームページ制作から、Googleビジネスプロフィール・各種媒体の運用までを一貫してお手伝いしています。

「うちのサイトは、どこで止まっているのか見てほしい」「作り直すべきか、直して使うべきか相談したい」といったご相談は、お問い合わせフォームよりお寄せください。まずは現状を拝見するところから、ご一緒させていただきます。

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